B群溶連菌検査と陽性の場合の妊婦や胎児への影響

カテゴリ:感染症

記事の種類:検査項目

B群溶連菌検査の意味

B群溶連菌(B群溶血性連鎖球菌:GBS)は、妊婦の約30%が直腸や腟に保菌している常在菌です。
妊娠時以外は殆ど影響はありません。

しかし妊娠時の感染では、出生時に感染する可能性があり、出生7日以内に発症した場合を早発型、8日以降に発症した場合を遅発型と分類します。
早発型では、出生6?12時間以内に呼吸窮迫症状が現れ、無呼吸、ショックなどの症状が発症し、児死亡や後遺症となるリスクが高くなります。
※早発型では50?80%の新生児で出生当日に発症します。
なお、症状が類似する特発性新生児呼吸窮迫症候群(早産や低出生体重児で起きやすい)との早期鑑別が重要になります。

検査方法

妊娠33?37週の期間に、綿棒で腟入口部から会陰部を拭い、更にもう1本の綿棒で肛門周辺を拭って検体を採取します。
※B群溶連菌の保菌部位は直腸、肛門、会陰部、腟、子宮頸管、尿の順に高くなります。
採取した検体を選択増菌培養法で培養し、GBS培地Fなどのスクリーニング検査薬で発色反応の有無で診断します。(陽性の場合はオレンジ色に変色します)

感染経路

B群溶連菌は会陰を介して腟内に定着します。
B群溶連菌が妊娠中の腟から直腸にかけての検出率は約15?30%です。
母子感染は産道感染が最も多く、陽性妊婦は分娩時の抗菌投与が必要です。

治療法

母子感染の予防策としてガイドラインでは以下を推奨しています。

  • 妊娠33?37週に腟周辺の培養検査の実施
  • 前児がB群溶連菌感染の場合や陽性妊婦は、経腟分娩中や前期破水後にペニシリン系薬剤(アンピシリンなど)の静脈注射を実施
※帝王切開など、産道を通らない分娩では抗菌薬の投与は必要ありません。(但し陣痛発来や破水前に限る)

陽性の場合にリスクのある疾患

母体

母体側へのリスクはありません。

胎児

新生児が感染しても発症する頻度は1%と低いものの、発症時期は出生当日(日齢0日)での発症の頻度が60%と最も高く、また早発型は進行が早く、出生当日の死亡率は約18%です。

  • 胎児死亡
  • 新生児B群溶連菌感染症(肺炎、敗血症、髄膜炎など)

公開日時: 2017年10月09日  20:08:56

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