子宮底長の正常値(基準値)と異常値の場合の原因と疑われる病気

カテゴリ:身体計測

記事の種類:検査項目

子宮底長計測の意味

子宮底長は腹囲と同様に個人差がありエビデンスにはならないため参考所見として用いられ、一般的には胎児発育の目安に用いられています。
頭位で児頭が固定し、子宮底長が30cm以上の場合を成熟の目安としています。

検査方法

膝を曲げて子宮底の最高部位を見つけてメジャーを当て、次に膝を伸ばして恥骨結合上縁までを測ります。(安藤の方法)

正常値(基準値)

妊娠週数(妊娠月数)ごとの子宮底長の正常値は以下となります。
※個人差があるためあくまでも目安です。

妊娠週数ごとの子宮底長の目安
妊娠週数妊娠月数子宮底長
妊娠15週末4ヶ月末12cm
妊娠19週末5ヶ月末15cm
妊娠23週末6ヶ月末21cm
妊娠27週末7ヶ月末24cm
妊娠31週末8ヶ月末27cm
妊娠35週末9ヶ月末30cm
妊娠39週末10ヶ月末33cm

原因

子宮底長が異常値の場合、母体側の要因としては肥満や栄養不足、羊水量に異常がある可能性があります。
胎児側の要因としては、巨大児や胎児発育不全などの可能性が考えられます。

例えば、胎児発育不全では、主に母体側の妊娠高血圧症候群や喫煙習慣、低栄養、胎児側では染色体異常が原因となります。
特に近年は女性の低体重化や喫煙率の上昇、食生活習慣、ダイエットなどに起因する低出生体重児が増加傾向にあります。

また、巨大児では母体側の糖尿病(糖尿病合併妊娠)や肥満が影響すると考えられています。

喫煙による胎児への影響

たばこの煙にはニコチンや一酸化炭素などの有害物質が含まれており、ニコチンは血管を収縮させ子宮胎盤循環血液量を減少させます。
また、一酸化炭素は血液の酸素運搬機能を低下させるため、胎児は低酸素状態となり、胎児発育不全を引き起こします。

治療法

母体の肥満であれば、過食症の診断や食事療法、栄養指導、適度な運動(散歩など)による体重管理が必要になる場合があります。
栄養不足の場合は摂食障害や嘔吐など、適切な診断と原因の特定、治療が必要となる場合があります。

それ以外の疾患の場合、超音波断層法や精密検査などで確定診断を実施し、疾患に応じて治療を受けます。
なお、巨大児に関しては国際的な定義はなく、日本では奇形などの肉眼的異常がない、4000g以上の胎児を巨大児と呼びます。

異常値の場合に疑われる疾患

子宮底長のみで診断されるわけではありませんが、子宮底長が異常の場合、主に以下が疑われます。

母体

子宮が大きい場合

  • 妊婦の肥満
  • 羊水過多症

子宮が小さい場合

  • 妊婦の栄養不足
  • 羊水過少症

子宮が大きい場合

  • 巨大児

子宮が小さい場合

  • 胎児発育不全

公開日時: 2017年09月23日  17:59:27

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